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【クリスマス】

国民の大半がキリスト教徒(ギリシャ正教徒)であるギリシャでは、キリストの誕生を祝う‘クリスマス’は、復活祭に次ぐ大事な、大事な祝日です。

12月に入ると、街中の大通りにライトニングがほどこされ、お店のショーウィンドーや各家庭も、クリスマスらしく飾られます。クリスマスの飾りつけで最も人気のあるのは、もちろんクリスマス・ツリー。どのお店でも、家庭でも、人の背丈ほどもあるクリスマス・ツリーを、ボールやリボン、様々な形のデコレーションやライトで美しく飾ります。このクリスマス・ツリーの飾りつけにも、各年によって流行があるようで、去年や今年は、どうやら‘シルバー’が流行りのよう。特にお店などでは、ツリーのセンスの良さが、お店のセンスの良さにもつながるので、どこでも力が入っています。その他、各家庭では、ベランダや庭にチカチカするライトを飾りつけたり、サンタクロースや雪だるまのランプを置いたり、ドアにクリスマス・リースを飾ったり・・・。ギリシャのクリスマス・デコレーションは、ロンドンやパリなど、他のヨーロッパの大都市と比べるとかなり質素なものですが、それでもこの時期、お店のショーウィンドーを見たり、住宅街を歩いて、各家庭のクリスマス・デコレーションを見て周ったりするのは、とても楽しいもの。純粋にキリストの生誕を祝う人々の喜びが、伝わってくるように感じます。

さて、アテネで一番美しいクリスマス・ツリーはどこにあるのでしょう?これは、何と言っても、アテネの‘ヘソ’・シンタグマ広場のツリーでしょう。このツリー、ヨーロッパ内で最大のサイズという事で、アテネっ子の自慢でもあるのです。ツリー自体は、何千個(それとも何万個?)というライトがほどこされているのみで、とってもシンプルなのですが、夜、ライトアップされている様子はとても美しく、まさにアテネの中心部を飾るのにふさわしい感じ。(ただし、昼間見てもあんまり感動はないかも。ライトのワイヤーなどが良く見えてしまうので・・・。)その他、ギリシャでは、聖ニコラウス(船員達の守護聖人)にちなんで、クリスマスの時期、‘船’をデコレーションに使う伝統もあるそう。ちなみに、シンタグマ広場のツリーの横には、‘帆船’も飾られています。12月は、シンタグマ広場周辺も、ショッピングする人々や(この時期、お店もシエスタを取らず、一日中オープンしています。)、ツリー見学に来た家族連れなどでいつもよりも賑わい、特に、週末などはお祭り騒ぎ。大道芸人やミュージシャン、風船売りや屋台なども出て、とても楽しい雰囲気です。

我が家では、丁度、主人のγιορτη−ヨルティ(名前の日のお祝い)が12月6日なので、毎年、その日に合わせて家の中の飾りつけをします。私達のクリスマス・ツリーは、流行に踊らされる事なく(−と言うとかっこいいですが、本当はただ単に、かえるのが面倒臭いだけ??)、いつも、赤とゴールドのボールとリボン、そしてライトをつけるだけのオーソドックスなもの。他には、サンタクロースの絵がついた靴下を壁に貼ったり、窓際に、ろうそくの形をしたランプを置いたり、踊るサンタ・クロースやクリスマス・ツリーを飾ったり・・・。(この踊るサンタとツリーは、去年日本で購入したもの。主人の家族や友達にも、とても評判がいいのですよ。)仕上げには、ツリーの下に、子供達(娘や甥・姪、友達の子供達)へのプレゼントを並べます。(ギリシャでは、これらのプレゼントは、1月1日に開けます。その理由は、‘お正月’を見て下さいね。)そして、忘れてはいけないのが、μελομακαρονα−メロマカロナやκουραμπιεδεs−クラビエデスなどのお菓子。ギリシャでは、クリスマス・デコレーションと共に、これらのお菓子を大量に作り(あるいは購入し。)、きれいなお皿などに盛って、テーブルなどに飾ります。お菓子は、家に遊びに来た人達にサーヴしたり、もちろん自分達で食べたり・・・。μελομακαρονα−メロマカロナは、小さなたわら型のケーキ(とクッキーのあいのこの様な感じ。)を、はちみつのシロップにどっぷりと浸し、砕いたクルミのトッピングをしたもの。κουραμπιεδεs−クラビエデスは、サクサクとした、まん丸のクルミ入りクッキーに、粉砂糖を沢山まぶしたもの。私はまだ修行が足りず、自分でこれらのお菓子を作れないので、毎年義母が作るものをおすそ分けしてもらっています。どちらのお菓子も、普通、頭が痛くなる位(?)甘〜〜いのですが、義母の作るものは、甘さも控えめで絶品!!!

こうして、12月25日のクリスマス当日まで、ギリシャでは日に日にクリスマス・ムードが高まって行きます。

クリスマス当日は、お祭り騒ぎをするというより、家族や親戚、友人などの気心の知れた者同士が集まって、静かに(−とは言っても、ギリシャ人が‘静か’になるという事はないのですが・・・。)クリスマス・ディナーを楽しみます。クリスマス・ディナーのメニューは、各種サラダやχριστοψωμο−フリストプソモと言う大きなパン、そしてメインはロースト・ラムやポーク、ターキーなど。これらのごちそうを、時間をかけて、おしゃべりと共に味わうのがギリシャ流です。

もちろん、敬虔なキリスト教信者であるギリシャ人にとって、最も大切なのは、24日のイヴ、そして25日のクリスマス当日に行なわれる、教会でのミサ。この2日間は、各教会で、正装した沢山のギリシャ人達が、祈りを捧げる姿が見られます。ギリシャでは、クリスマス本来の意味が、今となっても人々の心の中にいきづいているのです。

【お正月】

クリスマスが終わると、いよいよ師走も押し迫り、ギリシャの街中は、買い物をする人々などでとても賑わいます。上記の【クリスマス】にも書いた通り、ギリシャでは、プレゼント交換も1月1日。その為、プレゼントを買う人々や、年末年始のごちそうに備えて食料品を買う人達などが、こぞってお店に繰り出すのです。普段はシエスタなどがあるお店も、この時期(大晦日の日も。)、一日中営業しているので、どこへ行っても活気があります。

日本の様に、お正月用の特別なデコレーションなどがないギリシャでは、年末年始も引き続き、クリスマス用デコレーションが飾られ、その為か、ここではクリスマスとお正月が別々のイベントというより、年末年始の行事を全てひっくるめた‘お祭りシーズン’と言った感じなのです。

さて、そんな中でも、一番盛り上がるのが‘大晦日’。毎年、シンタグマ広場では、ツリーの下にステージが設置され、カウント・ダウンの数時間前からコンサートが開かれます。今回は、まずアテネ・シンフォニー・オーケストラの演奏で始まり、その後、人気歌手のアンナ・ヴィーシ、レフテリス・パンダジーズなどが熱唱。これらの人気歌手を、無料で見る事ができる・・・というので、シンタグマ広場はすごい混雑でした。この日は、一日中雨が降り続き、最悪のお天気だったのにもかかわらず、シンタグマ広場は熱気でムンムン。

それにしても、今年のカウント・ダウンはちょっと失敗・・・。−と言うのも、カウント・ダウンをしたアテネ市長(アヴラモプロス氏)、何を勘違いしたのか、カウント・ダウンを‘オクト!’(ギリシャ語で8の事)と始めたっきり、その後、タイミングが合わなかったのか、その後は、‘カリ・ホロニャ!!’(ギリシャ語で、‘明けましておめでとう’)でごまかしてしまったのです・・・。普通、カウント・ダウンと言えば、その場で集まった全員で、‘10、9、8、7、6、5、4、3、2、1−おめでとう!’となるはずなのに、ここでは、それもあやふやになってしまった・・・。まあ、ギリシャ的と言えばギリシャ的ですが、それにしても・・・。ちなみに、この市長、普段はダンディにかっこよく決めていて、とっても人気があるのです。まさか、こんなへまをやる人には見えなかったのですが。(でも、ギリシャ人はそんな事ちっとも気にしていないみたい。こんなチェックをしているのは私だけ??)

ともかく、無事2001年を迎えた後は、いつものごとく、花火がドンド〜ンと上がり、めでたしめでたし。でも、この花火、去年2000年の時に比べると、ちょっとおそまつな感じでした。去年は、アクロポリスの丘からも花火が上がり、思わず、‘わっ〜’と叫び声が出る程美しかったのですが・・・。(何かと文句が多くてすみません。)

ギリシャでは、大晦日からお正月にかけて、‘カード(トランプ)’をするのが伝統的。友達や親戚同士で集まって、皆んな朝までトランプをして遊びます。もちろん、これにはお金をかけているので、皆んな、真剣勝負。その他、カジノに行く人も多く、ギリシャの主なカジノは盛況。でも、これで、勝った人はいいけれど、負けた人は、お正月早々、スッカラカン??

お正月当日は、クリスマスと同じ様に、家族や親戚などが集まってごちそうを食べるのが一般的。この時、一番大切なのが、‘Βασιλοπιτα(ヴァシロピタ)’です。これは、丸くて大ーきなケーキ。(どっしりとしたスポンジケーキ)このケーキの中には、たった一つコインが入っています。(最近では、本物のコインよりも、チョコレートのコインなどを入れる事が多い様です。)まず、一家の主が、このケーキを切るのですが、この切り方がとっても重要。最初に、‘キリストへ’その後、‘聖母マリアへ’‘家へ’‘貧しい人へ’と切り分けた後、一家の主、妻、子供達へ・・・という風にケーキを切っていくのです。そして、自分用のケーキの中にコインが入っていた人には、その年の幸運が約束されます。

家族揃ってごちそうを食べた後は、プレゼント交換。ギリシャでは、サンタクロースの事を、‘Αγιοs Βασιληs(聖ヴァシリス)’と呼びますが、このヴァシリスの名前の日が1月1日。(名前の日については、‘名前の日’のページを読んで下さいね。)その為、クリスマスのプレゼントも、他の国の様に、12月25日には開けず、1月1日に開ける習わしがあるのです。もちろん、子供達はそれまで待ちきれず、それまでにほとんどのプレゼントを開けてしまいますが・・・。それにしても、サンタクロースは、聖ニコラオスからきているはずなのに、どうしてギリシャでは、聖ヴァシリスなのでしょう??その理由については、ギリシャ人にも聞いてみたのですが、皆んな‘知らないな〜。’との返事。誰か知っている人は教えて下さいね。

−とギリシャのお正月はこのように過ぎていきます。クリスマスもそうですが、ギリシャ人にとって、お正月は家族や親戚などとゆっくり過ごすのが主流の様。(里帰りする人も沢山います。)最近、どの国でも核家族化が進んでいますが、この国では、‘家族の絆’が今でも一番大切なものとして残っていて、年末年始のこの時期は、それが特に良くわかるような気がします。








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