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ユーロ


2002年1月1日より、ギリシャでも「ユーロ」(ギリシャ語では、‘エヴロ’)が流通し始めました。長年親しんできた「ドラクマ」とも、後2ヶ月弱できっぱりとお別れです。
‘自分達のお金が無くなってしまうのは寂しくないのかしら?’って感じですが、ギリシャ人は案外さっぱりしていて、あんまり感傷的なムードではなさそう。−と言うのも、「ドラクマ」という通貨は、海外に持ち出すとほとんど価値がなく(両替さえできない事も!)、それもレートの変動などがかなり激しいお金だったから、元々ギリシャでは「米ドル」をはじめとする‘外貨’の方が、絶対的な信用を持っていたんです。
そのせいか、2月末まではまだまだドラクマを使える(支払いのみですが。)というのに、お正月早々ギリシャ全国の銀行は、「ユーロ」に両替する人達で大盛況。皆んな、我先にとユーロを手にし、そのお陰で1月初旬、ギリシャはオランダと並んでユーロの流通率が80%と、1番高い国になったほど。何事にものんびりペースのギリシャが、他のE.U諸国と比べて、何かでトップにランキングされるなんて事はほとんどないのですが・・・。
でも、実はギリシャ人って、とっても新しモノ好きだし、好奇心も旺盛。ついでに見栄っ張りと言う事も手伝って、‘誰よりも早くホンモノのユーロを見たい!手に入れたい!’っていう人が沢山いたのも事実。
今年のお正月は、いつもの「ホロニャ・ポラ!(Χρονια Πολλα)」「カリ・ホロニャ!(Καλη Χρονια)」−‘新年明けましておめでとう!’の挨拶の後、よく、「もうユーロに変えた?」「うん!もちろん」なんて会話が交わされていました。それで、一人として、ユーロを持っていない人はいなかったのもすごいでしょう?

ユーロが実際に流通し始めるまでは、私も内心、‘きっとギリシャは大混乱になるんだろうな〜。’なんて考えていたのですが、意外な事に、ほとんど‘ノー・プロブレム。’かなり年配の人達は、やっぱり慣れるまでにちょっと時間がかかったようですが、大抵の人は‘ドラクマより使い易い!’なんて言って、もう既にすっかり「ユーロ」に馴染んでいるようです。こんなところで、‘さすが、この人達には、古代ギリシャ人の血が流れているんだわ。’なんて感心してしまう程、ギリシャ人って数字に強いみたい。

さて、この「ユーロ」、今までのちょっと地味目な「ドラクマ」とは違い、とってもカラフル。紙幣の質もとってもよく、あるニュース番組では、ユーロ紙幣を‘オーブン’で焼くテストとお湯でグツグツ煮るテストをしていましたが(こんなテストをしたのって、ギリシャだけかも。)、それでも、破れたり、色が抜けていませんでした。ただ、正直言って、私が「ユーロ」を初めて目にした時の印象は、‘何か、おもちゃみたい・・・。’あんまりにきれい過ぎて、何となく「お金」って実感がわかないのです。(それもドラクマに慣れた後だと。)きっと時間が経てば慣れるのでしょうが。

ユーロは、ご存知のように、ギリシャだけではなく、その他11カ国のE.U諸国で一斉に流通を開始し始めたわけですが、この12カ国全ての国で全く同じユーロを使っているわけではないんですよ。ユーロの紙幣はどこも共通なのですが、硬貨は別。どの国でも、ユーロとセント(ギリシャ語では、‘レプタ’)の表面は同じだけれど、裏にひっくり返すとそれぞれの国独自の模様があるのです。だから、硬貨の裏側を見ただけで、その硬貨がどの国で発行されたかが一目瞭然というわけ。
ユーロ圏内を旅行した後には、それぞれの国の硬貨を記念としてとっておくと楽しいですね!

ところで、ギリシャでユーロが流通し始めてから、何がよく売れているかわかりますか?それは、「計算機」(ユーロとドラクマの値段が簡単に変換できるもの)と「小銭入れ」。「計算機」は納得、って感じですが、何で「小銭入れ」??
実は、今までギリシャ人(主に男性)は、お財布を持つ習慣があんまりなかったのです。特に、ドラクマの硬貨にはあんまり価値がないし、ほとんどの人はお札をそのままズボンのポケットに入れて持ち歩くのが当たり前。だから、スーパーなどのレジでは、ポケットからおもむろに札束を取り出して支払っているおじさんを見かける事もちょっちゅう。(まあ、こういうところが見栄っ張りなんですね〜、ギリシャ人って。)その為、ドラクマ紙幣は、他の国の紙幣に比べるとかなりボロボロ。手に持つと、‘溶けちゃいそう・・・。’なんてお札も沢山あったのです。
ところが、「ユーロ」になったとたん、今まであんまり気に留めていなかった「硬貨」も価値を持つようになってしまい(1ユーロ=340.75ドラクマ)、今まで‘札束オンリー’派だったおじ様連中も、硬貨を無視するわけにはいかない羽目に。だから、急に小銭入れが飛ぶように売れ始め、売り切れ状態のお店も続出。
でも、「小銭入れ」だけ使うって事は、やっぱりお札は今まで通りポッケなのかしら?この調子だと、後2〜3年したら、模様の違う硬貨だけじゃなく、共通のはずのユーロ紙幣でも、ギリシャ発行のものはすぐにわかってしまうかもしれませんね。‘他の国のお札よりも、ボロボロ度が高い!’なんて言って。

最後に、「500ドラクマ硬貨」を持っている方々に朗報です!
先程書いた通り、ドラクマは2002年3月1日から、ギリシャ国内でも一斉使えなくなってしまいますし、その後はユーロに両替するのにも手数料がかかってしまうそうですが、500ドラクマだけは、何年か後、かなり価値が出る可能性があるそう。この500ドラクマ硬貨は、2004年のアテネ・オリンピック開催を記念して発行されたもので、全部で6種類(表は全て同じで、裏側の模様が6種類)あります。もちろん、6種類全部持っているのがベストでしょうが、そうでない人も大事に取っておいて下さいね。ただし、一体何年位待って、価値が出てくるのかは不明です・・・。








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